S11(S10) シルビアとマイナー旧車

2008年2月 エンジン不調

最初は大したことなかったけど…

セルモーターを交換するちょっと前ぐらいからエンジンの調子が少し悪くなってました。2000回転前後で息つきを起こします。ギアには関係無いようですが、エンジンに負荷がかかっている時に症状が強い感じがします。

でも重大な症状ではないし、毎日通勤に使っているので簡単にはバラす訳にもいかず、「まぁ、そのうち修理しよう」と思ってました。

症状がかなり酷くなって…

2月に入り、雨漏りを修理した頃から症状が酷くなってしまいました。

ちょっとでもアクセルを踏み込むとすぐ息つきを起こし、前に進みません。エンジンの回転数全域で症状が発生します。アイドリング状態では正常で、負荷がかかっている時に症状が出るのは同じですが。

そんな状態ですから、毎日の通勤は大変です。物凄く微妙なアクセルワークが必要で、じわーっと加速しないといけません。少しでも余計にアクセルを踏むとガクンガクンとなって進みません。非常に疲れます。早く修理しないといけません。

まず点火系

この症状は、火花が飛んでない様にも感じるし、燃料が来てない様にも感じます。
燃料ホースを摘んでみると、堅いので燃圧は低くはない様な気がします。点火プラグを外して見てみますが、カブったり焼けたりはしてないみたいです。

取り敢えず手っ取り早い点火系からやってみようと、プラグコードとコイルを予備の物と交換してみますが、全く変化ありません。
点火系じゃないとすると、燃料系か補機類。そうであれば原因究明は大変そうです。

次は燃料系

もしかしたら燃料系が詰まってるのでしょうか。何となく症状が、車検前調子悪かった時に似ているような気がします。アイドリング時ぐらいだったら何とか燃料が来てるけど、回転を上げたら追いつかないのかもしれません。燃圧も、回転が上がると下がるのかも知れません。
そこでまず燃料ポンプを外して分解してみますが、ストレーナーにほんの少しサビの粉らしい物が詰まってますが、燃料の流動には全く問題ないレベルですし、モーターもスムーズに回ります。

燃料フィルター燃料の配管はポンプから車体の下を通って、このフィルターに入ってます。

ポンプのストレーナーに、若干とはいえ錆が詰まってたので、燃料フィルターが詰まってる可能性もあります。

という訳で、燃料フィルターを交換してみました。これは注文すれば新品がすぐ来ます。

燃料フィルター内のサビ燃料フィルターは分解不可能なので、ニッパーやペンチで壊してこじ開けました。かなりの量の錆が漉されています。ここから先に錆は流れて行かないと思いますが…

取り外した燃料フィルターを分解してみると、錆の固まりが入ってます。さすがにこれは燃料ポンプのストレーナーを通らないと思うので、ポンプからフィルターまでの配管に残ってた物でしょう。

このフィルターを交換しても症状は全く改善されません。

この錆の粉が少しずつフィルターを抜けてエンジンの方へ流れ、インジェクターが詰まっているのでしょうか。

インジェクターの点検

インジェクターアッシーEGIの整備書に載っているインジェクターアッシーの写真。写真は6気筒用ですが、違いはインジェクターの数だけです。

次はインジェクターを点検してみます。外すのは大変なので、先に動作の確認をしてみます。
エンジンを掛けてインジェクターに貫通ドライバーを当て、そのドライバーのグリップ側を耳に当てて、動作音を確認してみますが、全てカチカチと音が鳴っています。動作はしているようです。次に端子の抵抗を計ってみますが、これも異常ありません。

インジェクター周り実際はインジェクター回りにいっぱい部品が付いてます。これを外すのは大変面倒です。

次は詰まりのチェックの為にインジェクターを取り外します。
燃料フィルターの所のインとリターンのホースを外し、インジェクターとフューエルデリバリーパイプの周りにある配管、部品を全て外し、インジェクターとコールドスタートバルブのカプラーを外すと、やっとインジェクターが外せます。デリバリーパイプやコールドスタートバルブと一緒に、丸ごとで外します。そうやって外した物からインジェクターを一つ一つ外します。
これからやっと詰まりの確認です。インジェクターは3Vの電圧で動作しますので、乾電池2本を繋ぎ、エアーをインジェクターのノズル側から吹き込みながらスイッチを入れます。この車を購入して、動くようになる前にこの作業をした時は中からガム状に変質したガソリンが出て来ましたが、今回は全く異常はありません。4本共確認しましたが、別に詰まってはいないようです。

元通りに組み付けた後試乗しましたが、当然何の変化もなく、前に進みません。

補器類の点検

点火系も燃料系も悪い所はないみたいなので、次は補器類を点検します。

いい加減焦ってきたので、怪しい所を片っ端から調べていきます。

他にもエアフローなど、整備書を見ながら点検(主に抵抗を計る)しましたが、それでも悪い所は見つかりません。

ダイアグ(っぽいもの)点検

最近の車は至る所がコンピューター制御されており、そのコンピューターによって、どこが悪いか自己診断(ダイアグノーシス)する機能が付いています。この車は古いのですが、この車に搭載されている「50型電子制御燃料噴射装置」いわゆるEGIはコンピューター制御ですので、EGIハーネスチェックという自己診断機能があります。と言っても、現在の車のように「○○が不良」と出る訳ではなく、コンピューターの所に専用のテスターを繋いで、一つ一つチェックしないといけません。ですが部品を一つ一つ調べるよりは遙かに効率が良いです。

市販テスター用のチェックリスト

EGIハーネスのチェックリスト

ただ、それには専用のチェック装置が必要なのですが、新品はもちろん無いだろうし、あってもべらぼうに高そうだし、ヤフオクに出ている物も1万円を超えるので落札には躊躇します。

ところがEGIの整備書をよく見ると各チェック項目の回路図が載っています。これを元に、普通のテスターでチェック出来るように表を作りました。

このチェックリストは、この時代のEGIなら排気量に関係なく使えます。必要な方はご自由にダウンロード(PDF形式)してご使用下さい。

EGIハーネスのチェックリスト

助手席足下のコンピューターを外して車体側の35ピンコネクターにテスターを当てて、このチェックリストを元に全28項目チェックしましたが、取り立てて悪い所は見つかりません。

ちょうどコンピューターを外したので、ついでにコンピューターを予備の物に替えて試してみましたが、やはり全く改善されませんでした。

ここまで原因が分からないと困ってしまいます。怪しいところはもう殆どチェックしてしまいました。あと残っているのは配線の不良ぐらいですがEGIハーネスチェックでは配線も含めた診断を行っているので、配線が原因である可能性は低いです。それに当てのない配線チェックはとんでもなく手間がかかるし、それ以外の方法は全取り替えぐらいしかありません。

平日の帰宅後のちょっとした時間と土日の休みにしか作業が出来ないので、調子が絶望的に悪くなってから既に10日以上経っています。それにここ何日かは、完全にエンジンが暖まっても息つきが酷いままです。
もうこれ以上この状態で通勤するのは限界です。途方に暮れました。

一つだけチェックが残ってた

そんな時ふと、まだチェックしていないところがあるのに気付きました。ディストリビューター(デスビ)です。
もうこれ以外は考えられません。というより、これじゃなかったら完全にお手上げです。デスビが原因であって欲しいです。

アイドリングは異常がなく、回転が上がると調子が悪いので、もしかしたら進角装置が悪いのかもしれません。

−デスビはコイルから送られてきた電気を、点火のタイミングに合わせてプラグに振り分ける装置です。エンジンの回転が上がると点火のタイミングを少し早くしないといけませんが、そのタイミングをずらす機構が進角装置です。−

ポイントに戻したデスビフルトラを普通のポイントに戻しました。

早速デスビを取り外して分解してみます。デスビには2種類の進角装置が付いています。エンジンの負圧で進角するバキューム進角と、遠心力で進角するガバナー進角です。バキューム進角はスムーズに動きます。さらに分解して一番下にある遠心力進角装置を見てみますが、こちらもスムーズに動きます。取り敢えず綺麗に汚れを落としてグリースアップしましたが、これが原因ではないみたいです。

そこでイグナイターをポイントに戻してみました。そしてデスビをエンジンに組み付けて試運転してみると、何事もなかったようにスムーズに加速するではありませんか。

やっと直りました。進角装置は関係なく、原因はデスビのフルトラでした。
ここに辿り着くまで、どれだけ長い道のりだったでしょう。今思えばかなり遠回りをしてしまってました。一番最初にコイルとプラグコードを交換した時、デスビまで頭が回ってたらなぁ…。

フルトラ故障の原因

イグナイターを購入した会社のサイトに保証の事が書いてあるかなぁと思って見てみると、「エンジンをかけずにキーをONのままにすると発熱・焼損します」と書いてあります。それを見て愕然としました。セルモーターが調子悪かった時、リモコンでエンジンをかけようとしてセルモーターが回らず、自動で何回もリトライしてました。ですがその時はイグニッションがON状態が数十秒続きます。それの繰り返しで少しずつ悪くなっていったのでしょう。今思えばエンジンの調子が悪くなり始めた時期がぴったり合います。
そして左後席の雨漏りを修理した時、キーをONにしっぱなしでバッテリー上がりを起こしてます。思い返すとちょうどその日からエンジンの調子が決定的に悪くなったのです。

というわけで、セルモーターが悪くなったのにすぐ修理しなかったのと、キーをONにしたままバッテリーがあがる程放置してしまった事によりフルトラデスビが壊れてしまったのが原因でした。

悪いところはすぐ修理しないと結局高く付くという、いい見本でした。

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